やどりき水源林ニュース 第26号

2005年7月

梅雨明け間近の水源林


梅雨の間、たっぷり降った雨と高温を受けて、水源林の樹木は元気に成長しています。巨木林のスギ・ヒノキは天に向かってぐんぐん伸び、林床の潅木も十分成長し、土壌にはたっぷり水分を含んでいることでしょう。(左写真) 
この時期、花の種類は少ないですが、ヤマボウシやホタルブクロを見ることが出来ました。

7月中旬の日曜日、前日の雨もやみ、6名の訪問者をインストラクターが案内しました。


ヤマボウシの白い花もそろそろ終りです。

 
この時期、可憐に咲くホタルブクロ

やどりき水源林では多くの樹木を見ることが出来ます。ここでいくつかを紹介します。

1.針葉樹:いずれも人の手で植え付けました。スギ、ヒノキの人工林の面積はやどりき水源林の約47%です。

【スギ】葉は小型の針状で、葉の形から杉の字が出来ました。

【ヒノキ】葉は鱗片状で、裏面の白い気孔線がY字形に見えます。

【アスナロ】葉はヒノキよりも大きい鱗片状です。

2.照葉樹(常緑広葉樹):冬の寒さ乾燥から守るため、葉の表面にクチクラ層という光沢の保護層があります。

【ヤブツバキ】葉は長卵形で、冬に大きな赤い花が咲きます。

【ヒサカキ】葉に鈍い鋸歯があり、枝を神棚に供えます。

【ウラジロカシ】葉のふちが波打つのが特徴です。

3.落葉広葉樹:冬には落葉します。多くの種類があり、春には色とりどりの花を咲かせます。

【ホオノキ】非常に大きな葉を輪状に付けます。

【フサザクラ】ギザギザの葉が特徴です。川岸に多い。

【コクサギ】葉は互生ですが、枝の同じ側に2枚ずつ付けます。

実を付けた落葉広葉樹

【ハナイカダ】葉の上に花が咲き、実を付けます。

【クロモジ】においの良い幹から高級ツマヨウジを作ります。

【アブラチャン】昔、種子や樹皮の油を灯火に使いました。