やどりき水源林ニュース 第30号

2005年11月


       

 秋たけなわとなり、ここやどりき水源林でも多くの木や草がいろいろな実をつけています。
実は、木や草が自らが前の世代から受け継いだ命を、次の世代に引き渡す命のバトンだとも考えられます。そうすると命のバトンが多く出現する秋という季節は、命のバトンゾーンということもできそうです。 
そこで今月は、やどりき水源林彩る命のバトンたちを、ご紹介していきたいと思います。


 秋を彩る命のバトンの代表格は、このムラサキシキブの実ではないでしょうか。かの『源氏物語』の作者の名がつけられているだけあって、小粒ながらも気品に富んだ美しさがあります。やどりき水源林ではこの木は割合少なく、近縁の、実にも葉にも毛が多いヤブムラサキが多くを占めています。

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ツリフネソウ 釣り下がっていた花はこんな命のバトンに変身し、押すとはじけて種が飛び出します。

ハナイカダ 命のバトンも筏(葉)に乗っています

ヌルデ 多くの小さな粒々の命のバトンです

ウツギ コマのような芯がついた命のバトンです

クマシデ 小さな薄片の命のバトンが蓑のように重なって垂れ下がっています

マムシグサ 赤い命のバトンのかたまりです。

ミツバウツギ パンツの形の命のバトンです。