やどりき水源林ニュース 第3号

2003年8月

森林が支える命たち
やどりき沢に棲む水生生物

梅雨明け最初の日曜日(8月3日)、ここやどりき水源林は川遊びを楽しむ多くの家族連れでにぎわっていました。
谷あいを渡る涼しい風、源流部の良質で冷たい沢の水、水源林を覆い尽くす蝉時雨。やどりき水源林は今、夏真っ只中です。
かながわ森林インストラクターの会では、昨年よりやどりき沢の水生生物調査をはじめています。棲んでいる生物の種類、水質状態、水温、水量等を継続的に調査をして森林環境と水環境の保全に役立てようと考えています。
今月号では、やどりき沢にはどんな水生生物が棲んでいるのか、その一端をご紹介しましょう。


カゲロウ目の幼虫
肢のツメは2,3本。肢の両脇にエラが5,7対。

カワゲラ目の幼虫
肢のフ節は3節、ツメは2本。

トビゲラ目の幼虫
 
 

サワガニ
清流に棲み、体色変異(青みから赤)が認められる

カジカの幼魚
背びれは2基、腹ビレは吸盤上。今回は残念ながら幼魚しか捕獲できませんでした。

プラナリア
ウズムシともいう。体に節がなくのっぺりした体で石の表面をはう。右側三角形の部分が頭。本個体の全長は10mmほど。

ご案内とお願い

<定時観察会>  毎日曜日午後1時から1時間ほどの水源林をご案内する観察会を行っております。参加希望の方は定刻までにゲート前にご集合ください。費用負担はございません。

<お願い>   川遊びの方が多くなっておりますが、このエリアは水源林ですので、焚き火、ごみの放置は厳禁です。ご理解・ご協力をお願いいたします。